2016年5月スタートの新プロジェクト「EDGE TOKYO DEEPEN:深考する都心周縁部」は、2014年に終会したEDGE TOKYO1での「新しい時代の価値探求」という幅広い実験を通じて得た対話・学習・共創など場づくりの手法を応用し、まちづくりにフォーカスした仮説提言&実証プロジェクトです。
EDGE TOKYO1で行ってきた検証フェーズから実証フェーズへの転換となる本プロジェクトでは、周縁都市として非常にポテンシャルが高く、変化の可能性に富んだ二子玉川のまちをモデルケースに、ボトムアップ型に代わる新しいまちづくりを実証する機会にしたいと考えています。
全5回のディスカッション・シリーズとして、新たにパブリックデザインやシビックプライドをテーマとする企画監修者を迎え、各回ごとにまちを巡りながら、具体的なまちづくり施策につながるアイディアやプロジェクト生み出していきます。
都心からの適度な距離、目の前に広がるおおらかな風景、川や緑など自然との近さ。 居住者を中心に形成されたコミュニティと、発信性のある商業機能、そして新しく集積しつつある企業とその就業者。 絶妙な均衡を保ちつつも、ポジティブな変化を感じさせる二子玉川のような都心周縁部ならば、 日本の未来の理想的な都市生活の風景を示すことができるのではないでしょうか。
20世紀の間、都心から郊外への出口となる都心周縁部は、 いわゆる都市計画として主に居住機能に特化するような単一的なゾーニングが行われてきました。 しかし、近年の二子玉川では、「住む」、「働く」、「遊ぶ」の心地よく混在した状況が自然発生の途上にあるように見られ、 自ずから二子玉川は旧来の都心周縁部として着せられてきた役割から脱却しはじめているように思えます。
21世紀の都心周縁部は、都心部のオルタナティブでありながらも、より文化複合的に、 都市の創造性とローカルのリアリティの両方を兼ね備えた、 日本らしい独自のコミュニティのスタイルが提示・実現できる地域となりえることに、 私たちは期待を寄せています。
それは例えば、職住近接や自然との近さによる、子育てや新しい働き方のスタイルかもしれません。 あるいは、サンフランシスコの郊外でApple や Google が生まれ、成長したように、 豊かな環境がもたらす新しいクリエイティブ産業拠点のスタイルかもしれません。
東京の創造性や魅力を高めていくには、そういった都心周縁部の革新が不可欠です。 この連続ディスカッションでは、都心周縁部の中でも特に新しい兆しを感じさせる二子玉川の街をモデルケースとしながら、EDGE TOKYO 1からの“検証”結果を基に、次世代都市スタイルの仮説提起をし、“実証”を試みていきます。
カタリストBA 2016年4月
vol.1 2016年05月「Catalyst BA 5th ANNIVERSARY PARTY & EDGE TOKYO DEEPEN KICK OFF」
vol.2 2016年07月「EDGE TOKYO DEEPEN : Theme 1」
vol.3 2016年11月「EDGE TOKYO DEEPEN : Theme 2」
vol.4 2017年03月「EDGE TOKYO DEEPEN : Theme 3」
vol.5 2017年07月「EDGE TOKYO DEEPEN : Theme 4 & FINAL」
主催:カタリスト BA
プロジェクトチーム:東京急行電鉄株式会社、co-lab、馬場正尊+ Open A、伊藤香織(東京理科大学)、田中陽明(春蒔プロジェクト株式会社)
企画監修:馬場正尊、伊藤香織
企画運営:春蒔プロジェクト株式会社