REPORT (GUEST)

[report]キラ星応援コミュニティ 第1回ギャザリング「社会を変える当事者を増やす ~伴走型支援とプロボノ~」

分野   

Post : 2014.03.26
Permalink : https://catalyst-ba.com/archives/2084

2014年4月18日
世田谷まちづくりファンド
キラ星応援コミュニティ ギャザリング 
~世田谷でまちづくりの担い手を応援するコミュニティを作ろう!~
第1回開催レポート

4月から7月まで、毎月1回第3金曜日に開催されている「世田谷まちづくりファンド キラ星応援コミュニティ ギャザリング」。
第1回は、NPO法人ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京代表理事の岡本拓也さんをお招きして、「社会を変える当事者を増やす ~伴走型支援とプロボノ~」をテーマにギャザリングを開催しました。当日は、60名を超える参加者がカタリストBAに集まり、期待と熱気のあふれる時間となりました。
本レポートでは、初回の様子をダイジェストでお届けします。

■ドロップイン
まずは、今回のギャザリングの主催者である世田谷まちづくりファンド運営委員会から、土肥真人運営委員長のごあいさつです。
ギャザリング
■ショートプレゼンテーション
続いて、4回にわたるギャザリングのナビゲーター役を務める世田谷まちづくりファンド運営委員の水谷衣里さんから、今日のこの場を設けた意図について、ショートプレゼンテーションがありました。プレゼンテーションでは、新たな助成部門について、現時点での案が紹介された上で、今日のこの場ではハンズオン支援や伴走型支援といった観点から、世田谷という地域で何が出来そうか、ゲストの話を聞きながら考えていきましょう、という呼びかけがありました。
ギャザリング
■セッション0(zero)
続いて、本日のゲスト岡本拓也さんの登場です。
ギャザリング
ゲストからのキーノートスピーチに入る前に、参加者の皆さんとのバズセッションを行いました。
バズセッションのテーマは、「なぜ今日この場に来たのか」。参加者同士、2人1組になり、今日のギャザリングへの参加動機や場への期待を語り合います。さらには、数組の参加者から、話し合った内容を会場内にシェアして頂きました。発言者の中には、まちづくりに長年携わっている方や企業人として働いている方、なかには世田谷区内で活動する大学生もいらっしゃいました。多様なバックグラウンドを持つ参加者が集まっていたことがわかります。
ギャザリング
ギャザリング
■キーノートスピーチ「伴走型支援とプロボノ~SVP東京での実践から~」
ギャザリングという場の意味をフロアと共有し、参加者とゲスト、参加者相互の距離が縮まったところでいよいよゲストからのキーノートスピーチです。キーノートスピーチでは、SVP東京というコミュニティが大切にしていることや、パートナーと投資協働先との関係づくりのポイントなどにフォーカスしてお話頂きました。
ギャザリング
(キーノートスピーチ:概要)
SVP東京は、社会的な課題の解決に取り組むソーシャルベンチャーを、投資と経営支援によって応援する組織です。パートナーと呼ばれる会員が、資金の提供と経営支援を行うことで事業の社会的価値とインパクトを高め、社会課題の解決を加速させること目指しています。
パートナーになるためには、年間約10万円の会費を払う必要があります。パートナーは事業に対して資金も提供しますが、同時に時間と労力を提供しながら個別の団体の経営支援を行います。
 私たちは投資対象を「支援先」とは呼ばず、「投資協働先」と呼びます。理由は、支援する‐されるという関係を超えて、ソーシャルベンチャーとSVP東京とが共に課題を解決していくんだという考え方を持っているからです。
 同時に我々は、パートナー自身が投資協働先とのコラボレーションを通じて成長してゆくことを目指しています。つまり、課題解決のスピードを加速させ、インパクトを高めることと、解決の担い手の成長の両方を目指す組織であるということです。我々はこれを“デュアルミッション”あるいは“共成長モデル”と呼んでいます。
 SVPのパートナーはいわゆるプロボノで、現在約100名が活動しています。投資協働期間は2年間で、協働先の選定もパートナーが担います。自分たちがどういった課題に共感するのか、あるいは誰に共感するのかということも含めて選定基準に含まれます。
 協働する内容は、イベント運営の手伝いから始まって、ウェブサイトの構築といったことから、組織の展望づくりのような大きなものまで、さまざまな内容が含まれます。集まったメンバーは必ずしもプロフェッショナルなわけではありません。自分自身ができることは色々あってそれを持ち寄って一緒に歩んでいくのがSVPの特徴です。
アフリカには、「早く着きたければ、一人で行け。遠くゆきたければ、みんなで行け」、ということわざがあります。多少時間がかかったり、面倒なことがあったとしても、仲間が集まることで一人では達成できないことが出来るようになり、到達できない場所へゆくことができるのではないかなと思っています。
 みなさんがここに来て下さったのは、何か行動したいだとか、何か面白そうだという動機があってのことだと思います。今日のこの場が、今後どうご自身が動いていくかを考える機会になってほしいなと思います。

■セッション1:Q&Aセッション
続いて、フロアからの質問を受けるQ&Aセッションを行いました。

■セッション2:なぜいま世田谷でこの取り組みが必要なのか
Q&Aの後は、ゲストとナビゲーターとの間でのトークセッションです。
ギャザリング
岡本:
ナビゲーターである水谷さんは、シンクタンクでNPOやソーシャルビジネスに関する研究をされていますよね。どうしてこの場をつくられたのか、教えて頂けますか?

水谷:
自分の場合、社会人としてシンクタンクで働き始める前から、NPOや地域活動をボランティアとして経験してきました。長くこうした活動に携わる中で、社会人として働いている経験と同じくらい、ボランティアやプロボノの活動の中で豊かな経験をしてきたという実感を持っていますし、それが自分の人生を豊かにしているという実感があります。
2012年に子どもを出産したこともあり、地域で過ごす時間が以前よりちょっと長くなりました。世田谷に引っ越して来たのは偶然ですが、世田谷まちづくりファンドの存在は学生の頃から知っていましたし、自分の暮らしている街に関われるきっかけがもらえたのはとても嬉しいことでした。
「キラ星応援コミュニティ」というコンセプトは、まちづくりファンドの仲間との話し合いの中で徐々に形になってきました。まちづくりファンドの運営委員として活動し、他の運営委員も含めて話し合いを続ける中で、自分のやってきた経験や持っているネットワークを活かせる実感が湧いてきたんですよね。

岡本:
僕もそうでしたが、こういう出会いって、偶然の積み重ねなんですよね。自分は2007年にSVPに出会いました。友人から誘われシンポジウムに参加したのがきっかけです。そのシンポジウムでは水谷さんも登壇されていました。
当時は自分がSVPの代表になるなんて全く想像していなかったですし、ソーシャルセクターで働くとも思っていませんでした。でも結果としてSVPのパートナーになり、色んな団体と協働して、今に至っています。大変なことも多かったけど、あの出会いがあって良かったと今、思います。

水谷:
偶然は必然でもあると思います。多分、フロアのみなさんも、誰かに誘われて、とか、たまたま時間が有ったからここに来た、などある意味偶然集まっているんだと思うんです。
でもここに来るということは、意味ある偶然だと私は思います。偶然なんだけど、その中から自分がいったい何ができるのか考えることが大切ではないかな、と。

岡本:
今日のギャザリングは世田谷まちづくりファンドの新部門の立ち上げに向けたキックオフの場と聞いています。またひとつ、当事者を応援するコミュニティが生まれるなんて、これからの成長がとても楽しみですね。

水谷:
先ほどの岡本さんのお話の中で、「当事者になる」というフレーズがありました。フロアの皆さんには、キラ星応援コミュニティ部門を通じて、ぜひ課題解決の当事者になって頂きたいなと思いますし、それってとても得難い経験になるんじゃないかと思うんです。
団体を応援することは、応援する側にとっても大変なことです。でも面白いことでもあると思います。面白さの中身には2つの側面があって、ひとつは団体が成長していく面白さ。もうひとつは自分が成長していく面白さ。そういう経験を自分も含めて世田谷という場で皆さんと共有できたらいいなと思っています。

岡本:
最近ある方から、年間8団体をこれだけ成長させているのに予算規模それだけなの?と言われました。なぜそんな小さな規模でそこまで出来るのか、と。その理由はコミュニティのメンバーの力なのです。SVPには「お金を貰っている対価の分しか働かない」という人が誰もいなくて、やはりその人の自発性に基づいた主体的な共感が前提としてあるから、大きなインパクトが出せるのだと思います。
自分としては、SVPのモデル自体が必ずしも成功だとか、これが完全だとかは全く思っていないです。むしろ一つの社会の実験だと思っています。

水谷:
もし本当に新部門ができたら大事にしたいことがあります。それは「温かいコミュニティーを作りたい」ということなんです。SVP東京を見ていて、素敵だな、いいなと感じることは、SVP東京というコミュニティが「共感」に満ちた場である、ということなんです。 
上から目線で団体を指導する、という空気ではなくて、社会に必要な課題解決と、団体のあり方の両方を見据えながら、どうしたら自分がそこに貢献できるか、パートナーが真剣に考えている。何よりチャレンジャーを温かく応援する空気があります。
世田谷でも、地域の課題解決のスピードを加速させたり、インパクトを高めるトライをしたいと思いますが、同時に、そういうあたたかなコミュニティを目指していきたいですね。

■セッション3:自分がどう世田谷のまちづくり(及び新部門)に関わりたいか?何をもっと知ると、関わるポイントが見えてきそうか?

最後のセッションでは、「自分がどう世田谷のまちづくり(及び新部門)に関わりたいか?何をもっと知ると、関わるポイントが見えてきそうか?」をテーマにそれぞれの考えをまとめる時間を取りました。
まず1分間時間を取り、参加者自身の心の中で、静かに考えをまとめます。
次に、考えたことを、セッションゼロで話し合った相手と共有して頂きました。
その後、フロアから発言者を求め、合計6名の方から、ご自身の意見や決意を表明して頂きました。
ギャザリング
ギャザリング
最後に、ゲストの岡本さんからのコメントの時間です。岡本さんからは、コメントに入る前に、以下の映像の視聴の提案がありました。
(デレク・シヴァーズ 社会運動はどうやって起こすか) https://www.youtube.com/watch?v=qdwO1l5nKyg

(岡本さんからのコメント)
今の映像には、大きなムーブメントを起こそうという時には、最初に踊り出す人も大事だけど、それだけではなくてフォロワーが大事だというメッセージが込められています。リーダーシップには多様な捉え方があります。最初に何もないところから裸で踊り出す人はとても大切です。しかしそこに2人目、3人目とフォローする人がいてはじめて、ムーブメントが起こります。今日いきなり聞かれても困るとは思いますが、その中でなんか面白いなと思った時に、自分自身が何か関わってみようかというのは、先ほどのフォロワーのような存在に非常に大きな力になるのだと思いますし、自分自身がそこに入ることで、実は自分自身が楽しい仲間になるみたいなことになっていくと思っています。
僕は世田谷区民でもなければ、世田谷区に隣接した区に住んでいるわけでもありませんが、非常にうらやましいなと思うのと同時に、何かしら今後お力になれることがあればと思いますし、今後もみなさんの活動を見ていきたいなと思っています。
SVP東京は今年で10年目を迎えます。冒頭で20年先の世田谷を共に創ろうという呼びかけがありましたが、SVP東京としてもこれからの10年間をどう刻んでいくのか、自分自身が問われたような場でした。みなさん今日は本当に有難うございました。

■ラップアップとショートコメントの記入
最後に、参加者それぞれにコメントシートを配布し、「新部門に期待すること、メッセージ」を記入頂きました。
ギャザリング
ご参加頂いたみなさん、ありがとうございました!
ギャザリング

(参考リンク)http://www.setagaya-fund.net/archives/180

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