REPORT (GUEST)

クリエイティブ・シティ・コンソーシアム設立一周年記念イベント

分野  

Post : 2011.09.10
Permalink : https://catalyst-ba.com/archives/100

第1部は、『クリエイティブ時代の日本の未来を考える』と題して、小宮山宏会長と慶應義塾大学准教授ジョン・キム氏の特別対談、第2部では『都市×農×食を考える』をテーマに、涌井雅之東京都市大学教授による基調講演、およびパネルディスカッションが行われました。
3月11日の東日本大震災を機に、農業や食、都市のあり方について人々の意識や価値観が変化してきていることを踏まえ、今後日本がどのような発展を目指していくべきか、また、そのためのアイデアを二子玉川からどのように発信していくかについて、登壇者それぞれの視点で意見が述べられ議論が交わされました。

第1部『クリエイティブ時代の日本の未来を考える』 特別対談:小宮山会長×ジョン・キム氏

対談は、 まず、小宮山会長から3.11以降の日本の課題について、「先進国日本が、他の国の真似をしようとしていることが問題。自分たちの未来を自分たちで決めていく時代。今、プラチナ社会(エコロジカルで、高齢者が参加し、人が成長し続ける社会を民力でつくる21世紀のモデル社会)を東北につくることができるかどうかのチャンス。」と話されました。
続いてキム氏は、日本、創造性、SNS革命、資本主義という切り口で、「日本は安全・便利で、人々の間に信頼が築かれている国。効率性から創造性を重視したモノづくり、競争から共創へと日本独自の成熟した新しい資本主義を切り拓く時」と、日本の現状と未来についての思いを語りました。 その後、「社会における創造性の意味と必要性」、「知識の構造化におけるコンソーシアムの役割」などについて、意見交換がなされました。
最後に、キム氏から「異質なものがぶつかり合う交差点のような”カタリストBA”には、参加者の意識の高さが不可欠であり、人材を集める工夫が必要」とのご意見をいただき、小宮山会長は「早い段階でビジョンを定義し、具体論に落とし込む必要」と対談を締めくくりました。

第2部『都市×農×食を考える』  基調講演:東京都市大学教授 涌井雅之氏

涌井氏は、造園家として多摩田園都市など数多くのランドスケープ計画・デザインを手掛けるかたわら、国連生物多様性委員会の委員長代行のご経験を通じて、『TOWN ─ country 環境革命の時代に命を見つめ豊かさを深める』と題した講演をしていただきました。
利益結合型社会から、絆が感じられる地縁結合型社会をどうつくっていくかを考え、自然との共生を取り戻し、農空間を再評価することが、日本にとって重要な都市再生の道につながる、との内容でした。

引き続き、農山村支援センター副代表で農学博士の澁澤寿一氏をモデレーターに、小池聡氏×平賀達也氏×長野麻子氏×涌井雅之氏によるディスカッションが行われました。

情報
開催:2011年9月2日(金)
主催:Creative City Consortium

関連URL
Creative City Consortium
http://creative-city.jp/

寄稿者
東急電鉄/松浦陽子

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